
私が心から敬う植田正治先生のお言葉だ。
ファインダーは自らの心の世界を展開する目だ・・と・・
「植田正治 私の写真作法」という本を読んだ。
文章を書くのはあまり得意ではなかったらしく、本という本は書いていない。
この本は、70年代のカメラ雑誌に掲載されたいくつかの文章をまとめたもので、
植田先生の文章をまとめた唯一の本であり、生前最後の本である。
先生の子供のような無邪気さと一途さと、写真に対するこだわりが伝ってくる本だ。
植田先生は、2000年7月4日に亡くなっている。
植田正治美術館は、1995年9月23日に開館。
植田先生の最後の大仕事だったに違いない。
先日訪ねて、思ったことは・・・・・・・・・・・・・・「生きているんだ!」
亡くなって10年。
先生はここで写真を撮り続けている。。
先生のこだわりは、建物の隅々にまで行きとどき、どこから何を撮っても「植田先生ならこんな写真を撮るのかな。」という写真が撮れる。
植田正治美術館を代表する風景とも言える窓には、きれいに大山が映し出される。
この窓の写真を始めてみたとき、「きれいだ!行きたい!」と思ったと同時に、「このショットは誰にでも撮れる」と思った。
ところが、行ってみると毎日、違う天気・・違う季節・・違う雲・・
誰が撮ってもきれいに撮れるが、誰もが違う大山を撮るのだ。
植田先生が、この美術館に来る人たちに変わりにシャッターを切ってもらっているのだと思った。
ファインダーをのぞいているのは植田先生だ!
まさに植田先生の心の世界がこの美術館の至る所に展開されている。
写真をやっている人なら一度は訪れてほしい。
私も先生のようにファインダーを心の窓と思い、自らの世界を写せるようになりたい。。。。

植田正治美術館
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